オクラの根にこぶ ネコブセンチュウ
1.オクラの根についたこぶはネコブセンチュウ
写真はオクラの根、3カ所ほどやっていたうちのひとつ、15本くらいあるうちの3本ほどに無数のこぶがついていました。
今までもこういうことはありましたが完全に放置、ここ最近はこの段階でオクラの根を掘り取ることはなく、完全に枯れても放っておいて、メンバーさんや見学などに来られる方に、ついている種を配っていました。
久々にこのこぶを見てふと気になったので調べてみると、ネコブセンチュウという小さな虫の影響で、根に寄生して必要な養分を得ているようで、その影響でこぶができているということのようです。
2.今回のオクラの栽培状況
今年のオクラの状況としては、初期の頃は頻繁に収穫できていましたが、8月中旬の台風以降はできる数が減り、それでも収穫はできていたものの、虫に食われる実が多く出ていたのも今年の特徴かなと思います。
ネコブセンチュウが寄生していたと思われる3本すべてがどうだったか、ちょっと記憶にはないのですが、いちばんこぶがひどい株については、そこそこ収穫できていましたから、ひょっとすると今までのパターン通り、まったく気にしなくても良いのかも知れません。
3.自然的に対処するなら
この場所は何も対策せず、すでにニンニクの植えつけをしてしまいましたが、農薬や有機資材を使わない方法での対処法としては、以下のものがあるようです。
・対抗植物を植える
いちばん効くと言われるのがキク科のマリーゴールド、その他、イネ科のギニアグラス、エンバク、ソルゴー、マメ科のクロタラリア、クリムソンクローバー
ただし、完ぺきな駆除は難しいとのこと
・太陽熱消毒
センチュウ類は60℃程度の高温に数分間さらされると死滅するとのこと、真夏にじゅうぶんに水をかけてビニールマルチをかけることで死滅させることができる。
・冬場の天地返し
天地返しとは、土を掘って表面と深部を入れ替えること。ネコブセンチュウは10℃以下の温度では活動できないので、土の深い部分を冷たい空気にさらすことで、増殖を防ぎます。
・米ぬかを土に混ぜる
米ぬかはアイアイ的には有機資材ではありますが、米ぬかを餌とする自活型センチュウ(寄生しないセンチュウ)の排泄物はアンモニアを含んでおり、ネコブセンチュウはアンモニアを嫌うとのことで増殖を抑えることができるようです。
4.似た症状の「根こぶ病」との違い
実はなすの根にもついているものがあって、こちらは収量がかなり少なかったので、影響を受けるまでになっていた可能性もあります。
ネコブセンチュウの寄生は、ナス科、ウリ科等に起きやすく、同じように根にこぶができる「根こぶ病」はもう少しこぶが大きめで、アブラナ科の野菜
の根にできる症状とのことです。
5.アイアイの対処
ネコブセンチュウの寄生も、根こぶ病も、通常通りについた実であれば、食べる分にはなんら問題はありません。何かしら異常が見られた場合には、やめておいたほうが良いとは思いますが、今回のアイアイの場合は、根を掘るまでは何もわかりませんでした。
現時点で大きな影響を受けているわけではないので、対策はせずにこのまま様子見としたいと思っています。
そもそも野菜たちが元気に育つ土壌であれば、こういった病気にはかかりにくいはずなので、今まで通り地力UPのほうに力を注いでいくことにしていきます。